【ラノベレビュー】好感度が見るようになったんだが、ヒロインがカンストしている件

小牧亮介【好感度カンスト】一、二巻発売中! コミカライズ一巻6/9(火)発売!! (@wx_zabe) | Twitter

今回紹介する作品は「好感度が見えるようになったんだが、ヒロインがカンストしている件」です。

タイトルがなげぇよ。

 

実はこの作品読んだのは1年以上前です。

1年前この作品を読んだ時、

人生観を変えるほど衝撃を受けたのを今でも覚えています…。

 

決していい意味ではないです。

こんな中学生の落書きのような作品でも商品になるのかぁって感じでした。

 

今までは、なんだかんだ楽しく読める作品だけを紹介していましたが、

残念な作品の紹介も悪くないかなということで今回記事にしようと思いました。

 

正直、この作品を読んでいた時間は無駄でした。

なぜ私はこんな時間を無駄にするような作品を読んでいるんだと考え込んだ理して余計に時間が無駄になった記憶があります。(完全に自己責任ですね)

 

興味が失せた方はここでブラウザバックしていただいて大丈夫です。

 

 

作品について

「好感度が見えるようになったんだが、ヒロインがカンストしている件」は

小牧亮介氏による作品で元々小説投稿サイト「カクヨム」にて2018年7月から連載されていた作品です。

(2019年10月以降更新は止まっていますが、まだ連載中のようです。)

2019年3月に角川スニーカー文庫から刊行されました。

現在は2巻まで刊行されコミカライズもしているようです。

 

あらすじ

ピンクの蚊に刺され、“他人の自分に対する好感度”が見えるようになった高校生・桐崎冬馬。知り合いは30、友達は70が普通なのに、美少女四天王・九条桃華の数値は100と最初からカンスト。「友達になってほしい」という桃華とメッセージのやりとりや放課後デートを重ねる。冬馬が何か失敗しても、彼女を待たせても常に好感度は安定の100。真面目で照れ屋な彼女に惹かれていく冬馬だったが、桃華の親友であるツンデレ女子・如月結衣の数値が-50、さらにモテ女子雪村希の数値は-100! とはいえ結衣とは桃華の話題で盛り上がり、遠足でぼっちになった希と過ごしたりして、彼女たちの好感度も爆上がりに!? 
ヒロインに愛され度限界突破!ほんわか甘々ラブコメ堂々開幕!

 

 

作品の概要と設定

あらすじを見てもわかるかと思いますが、

設定があまり面白くないですね。何というか陳腐すぎます。

ギャルゲーか!!って感じですね。

いや、まぁシンプルな設定でも面白い作品を書く人もいますからね。

うん。

しかし、この作品はそうは行きませんでした!!残念です。

 

 

内容は、ほとんどあらすじのままですね。

好感度が数値として見えるようになった主人公(桐崎冬馬)が

通っている高校の女の子とイチャイチャする作品です。

それ以上でもそれ以下でもない。

まぁ、ラブコメですから当然ですが。

 

いきなり設定をディスりましたけど、

この作品ネットでも結構叩かれているんですよね。

設定が陳腐というだけ叩かれているのであればどれほど良かったか…

 

作品全体を通して言えることですが、

テンプレ、テンプレ、テンプレ。

何もかもがテンプレで出来上がっているような面白味のない作品です。

どこかで見たことあるようなキャラクターに

先が読みやすいテンプレ展開…

 

個性のかけらもない。

文章ですらどこかのサイトから引用してつなぎ合わせただけのようで、

もうなんていったらいいんでしょうか。

文章から何というか作者の顔が見えません。

 

死んでいる設定を補うだけの面白い文章も魅力的なキャラもいない…。

これはもうおしまいです。

(概要の説明のはずが批判しているだけでした。失礼。)

 

作品の魅力

あえて挙げるのとすれば、

あらすじの最後の部分「ほんわか甘々ラブコメ」というところですね。

甘々なのは内容なのか設定なのか

はたまたこれでも売れると思った考えなのかは知りませんが。

ほんわかしているのは確かです。とても平和な内容でした。

 

キャラも物語もテンプレの詰め合わせ、

文章でさえどこかからお手本の文を寄せ集めたような作品なので読書初心の方には

お勧めできるかもしれません。

テンプレだとどんなキャラがいるのか物語はどのように展開されるのか

嫌われにくい標準的な文章はどんなものか学ぶことはできるのではないかと思います。

難しい文法が使われていたりもしませんし、割とスラスラ読めると思います。

 

あとは、イラストは結構綺麗なので文字が多い画集として楽しむこともできるかと…

ネットの意見

肯定派

・イラストはきれいだった

最近心が疲れているなって人に良い作品です

ブコメ。ほどよく甘いストーリーだった

否定派

・展開が早すぎるし、ヒロインが主人公に惚れる理由も軽い、臭いセリフは垂れ流しだし、キャラのアクが強く、色々と説明不足

下手なWEB小説と同レベル誤字が多すぎるよくこれで書籍化できたなと思わされる程粗末な作品でした

文章の薄っぺらさが、ひどすぎる

 

私は基本的にアニメでもドラマでも、もちろん小説でもそうですが。

作品を貶すのはあまり好きではありません。

確かにせっかく、お金や時間をかけているのですから満足のいくものが見たいと思うのは当然の権利です。理解できます。

ただ、1冊の本でもいろんな方が努力しています。

作者さんは当然のこと出版社の方にイラストレーターさん、印刷業者の方、みなさんの手に届くためには書店が必要ですし当然そこで働く従業員の方もいます。

他にもいろんな方が関わっているはずです。

ちょっとあげただけでもこのくらい出てきますからね。

たった1冊をばかにするだけでもこれだけ多くの方を傷つける可能性があると考えると私にはできません。

なななの感想

上記で少しいいことを書いた気がしていますが、

正直この作品を擁護するのは難しいですね。

作品の作者さんや出版に関わった方やこの作品を好きな方には大変申し訳ないと思いますが、

商品としてのレベルに到達していないと思います。

 

なんていうんでしょうか。

私は原作、(今回の場合は「カクヨム」)は未読なので詳細は分かりませんが、

文庫化するにあたりWeb版のものを何も手入れしていないんじゃないでしょうか。

300ページの文庫本として最適化されていない気がします。

もしかしたらWebで短話ずつ読むのであれば面白いのかもしれませんが…

 

 

 

 

この作品がうまくいかなかった理由はいくつかあるのですが、

1・尺不足、

2・設定が意味を無していないこと

3・心理描写の不足

主にこの3つだと思います。

 

1については、1冊300ページ前後しかないのにキャラクターを出しすぎたことが原因ですね。

本巻では四天王(メインヒロイン含む)と呼ばれる美少女が4人に加え

主人公の幼なじみ(2人)も登場しています。

どう考えても初巻に登場させるにはキャラクターが多すぎます。

ただでさえ説明が多くなる初巻。

ブコメですから、各キャラの掘り下げもしますしもうハチャメチャですよ。

各キャラの魅力を引き出すために個別エピソードを書いてメインのストーリーも1冊にまとめるとか無理ゲーですよ。

結果、内容が全体的に薄っぺらくなってしまっています。

キャラと話を詰め込みすぎですね。

せっかく考えた内容ですから、

できるだけ入れ込みたいのは分かりますが、

情報過多な作品では読者は共感してくれませんからね。

キャラを絞って書くことで分割すれば巻数も稼げますし、

出版社的にも作者的にも良かったんじゃないでしょうか?

 

2についてですが、

好感度が見えるという設定が全くと言っていいほど息をしていません。

もはや必要があったのか疑問に思うほどです。

時々思い出したようにでてきますけど、

ほんとに言い訳程度…

数値が増減するシーンがあったりしますが、

増減する量も曖昧で作者が適当に書いているだけといった感じ。

メインヒロインの好感度がカンストしているという印象ずけ以外仕事していません。

作者の方はそれで良しとしたのかもしれませんが、読者としてはそうはいきません。

設定として存在している以上、意味を持たせて欲しいです。 

それか、この設定自体なかった方が余計な説明文も入りませんし、

内容的にもスッキリしたのではないかな?とか思ったり…

 

3に関しては特に主人公が酷いです。

圧倒的に描写が足りていない。行動原理が不明すぎて不快ですらありました。

もう登場キャラのキャラほとんどが何を考えているのかわかりません。

小説としてこれはダメだと思うんですけどね。

 

 

趣味で書いている分には特に文句もないのですが、

金銭が絡んでくると話は変わりますからね。

読者は一定のレベルの作品を期待しますから。もう少し出版社側も考えて出版していただきたかった。

 

まとめると、この作品は楽しむために読む作品としては向いていないです。

直球に言うと面白くなかったです。

もし購入を検討されている方は、時間と金をドブに捨てる覚悟で買うことをお勧めします。

 

まぁ、私は2巻もかって読んでみようと思います。

実際に買いもせず、読むことすらなく評価はしたくないので…

 

 

ということで今回は以上になります。

お付き合いいただきありがとうございました。